いつか北欧3か国行ってみたい筆者( .@azusagut )です。
今回は、こちらで紹介した、Royal Copenhagenの歴史とその発展についての紹介です。
普段何気なく使っているメーカーなどの歴史をたどるのも、また一興。
デンマークで1775年から続く、王家とのゆかりの強いロイヤルコペンハーゲン。
どんな時代に生まれ、どんな発展を遂げたのか。少し覗いてみませんか。
Royal Copenhagenの誕生
周辺諸国ではすでに陶磁器に製法を編み出し、生産を進めていたころ。
残念ながらデンマークはやや取り残されていました。
しかし1773年、鉱物学者フランツ ヘンリック ミュラーがデンマークで初めて磁器を完成させ、
1775年にはユリイェーネ・マリー王太后の援助のもと、ついにロイヤルコペンハーゲンを設立させました。
王家の庇護のもとで王家御用達となったコペンハーゲンは、
1779年に民間企業だったコペンハーゲンは、室が株を買い占めたことにより、
「王立デンマーク磁器製陶所」となりました。
1868年、王室はロイヤルの称号を残すことを条件に、
窯の株式を大商人のブラックに売却、民間企業にもどり、
2012年にはフィンランドの企業フィスカースに買収され、今に至ります。
ちなみに2004年からは工場をタイに移しています。
ロゴの意味
王冠は王家御用達の証。
三本のラインはデンマークを囲む、大スンド海峡、大ベルト海峡、小ベルト海峡を表しています。
これら海峡はデンマークの大切な水路であり、要所でもありました。
それら海峡と王冠を合わせ、このロゴが生まれたのです。
Royal Copenhagenの商品特徴
ロイヤルコペンハーゲンの特徴といえば、その白い磁器と青の装飾が特徴です。
多くのシリーズの中には、シンプルなホワイトフルーテッド、
ホワイトハーフレース プレート
黒色の装飾が施された、ブラックフルーテッド メガ
などがありますが、その多くは白い磁器に青の装飾が基本となります。
装飾過剰ではなく、比較的落ち着いた印象を受けるのは、創始者のフランツ ヘンリック ミュラーが、
「普通の人たちのため」作ったうつわであるからです。
普段気兼ねなく使えるデザイン。それらは王室の眼鏡にも敵い、王族、貴族にも愛されたのです。
それでは、何故そこまで白と青にこだわりがあるのか。
それにはもちろん、理由があるのです。
高温で焼かなければならない磁器は、燃料費がかさんでしまい、
特に多色の磁器は何度も焼成する必要がありました。
しかしながら、ブルー単色の場合、焼成はたった2回で済むことが分かりました。
そのような工夫の中で生まれたのが、現代でも人気を博している。
ブルーフルーテッドプレイン プレート
ブルーフルーテッドは3つのデザインがあります。
ブルーフルーテッド プレイン、ハーフレース、フルレースです。
プレインが、他のブルーフルーテッドの基礎となっています。
これら繊細な装飾は全て職人の手作業によるもの。
ロイヤルコペンハーゲンでは、絵付けの技術を覚えるのに4年の歳月を費やすそうです。
創業からおよそ250年弱の伝わった技術を今に受け継ぎ、自身の手掛けた磁器に、サインを施しています。
Royal Copenhagenの発展
そんなロイヤルコペンハーゲンは、1884年に大きな転機を迎えます。
それは、建築家でもあり、画家でもあった、
アーノルド・クローをアートディレクターとして迎え入れたことです。
彼は既存のデザインの刷新、当時の流行に合わせたデザインを行いました。
彼の新しい磁器はジャポニズムの影響を受けており、釉薬の下にデンマークの情景を落とし込みました。
そんな彼の作品は1889年のパリの万国博覧会では、グランプリを受賞するほどでした。
これを皮切りに、ロイヤルコペンハーゲンの工場は国際的な飛躍を遂げていきます。
パリに始まり、ロンドン、海を渡りアメリカはニューヨークまで出店は続きました。
そこには世界中から富裕層、コレクターや美術館の担当者が集まったそうです。
こうして世界に広がったコペンハーゲンですが、
時代とともに階級社会も変化が起き、かつての様な豪華絢爛なものから、
やがてシンプルで機能的なものへと移り変わっていきます。
そうした変化の中でもコペンハーゲンの作品は愛され続けました。
時代のニーズを読み、1700年代以来、ブルーフルーテッドシリーズは、
変わりつつある時代、食卓、食生活に合うように新しい製品を出しています。
250年の歴史の中で実におよそ1,500の新製品が作られてきました。
そんなロイヤルコペンハーゲンはこの先も様々な表情を持つ
磁器を作成しつづけ、私たちの食卓を彩ってくれることでしょう。
コペンハーゲンまとめ
本記事では、「【さくっと解説】ロイヤルコペンハーゲンの歴史|誕生から発展について」について書きました。
遠い未来でも、おそらくブルーフルーテッドは変わらず、世界中で愛されることでしょう。
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